芽々さま上等!
「木桜くん、
遅刻は取り消しておきますから…
どうか席に…」
と慌てて言った。
そう言われたのであたしは席に座った。
その授業の時に知った。
愛我蒼麻はやっぱり…
仁菜の言うとおり、
この学校の王様みたいなやつなんだって。
誰一人コイツに逆らう奴なんて、
この学校にはいないんだって。
…あたしを除いて。
中身はわがままな
俺様なクソガキみたいだけど…。
…あなどった。
愛我蒼麻はただの
おぼっちゃまなんかじゃない…。
本当に愛我蒼麻は頭がよかった…。
あ~…
こんなんじゃ勉強いらないよね…。
あたしはなんだか
つまんないような、
やられたってかんじで
腑に落ちないでいた。