芽々さま上等!



「木桜くん、
遅刻は取り消しておきますから…

どうか席に…」


と慌てて言った。


そう言われたのであたしは席に座った。



その授業の時に知った。


愛我蒼麻はやっぱり…

仁菜の言うとおり、
この学校の王様みたいなやつなんだって。


誰一人コイツに逆らう奴なんて、
この学校にはいないんだって。




…あたしを除いて。




中身はわがままな
俺様なクソガキみたいだけど…。


…あなどった。



愛我蒼麻はただの
おぼっちゃまなんかじゃない…。



本当に愛我蒼麻は頭がよかった…。


あ~…
こんなんじゃ勉強いらないよね…。


あたしはなんだか
つまんないような、
やられたってかんじで
腑に落ちないでいた。



< 38 / 69 >

この作品をシェア

pagetop