超モテ子の秘密


「いや、そんなわけにはいかんよ。」

腰を押さえながらおじいさんは立ち上がる。

「座っていてください!

どの棚ですか?」

私は少し強引に言った。

「…すまないね。
その一番右端の棚の開いている所に。」

おじいさんの声は、申し訳なさそうな弱弱しい声だった。

「分かりました。」


私は言われた所に本を並べた。


「おじいさん終わりましたよ。腰、大丈夫ですか?」

「本当にありがとう。おかげで休めたよ。」

おじいさんは笑顔でそう言いながら頭を下げる。


「いえ、気にしないでください。おじいさんはこの店を一人でやっているんですか?」





< 14 / 461 >

この作品をシェア

pagetop