超モテ子の秘密
「いや、そんなわけにはいかんよ。」
腰を押さえながらおじいさんは立ち上がる。
「座っていてください!
どの棚ですか?」
私は少し強引に言った。
「…すまないね。
その一番右端の棚の開いている所に。」
おじいさんの声は、申し訳なさそうな弱弱しい声だった。
「分かりました。」
私は言われた所に本を並べた。
「おじいさん終わりましたよ。腰、大丈夫ですか?」
「本当にありがとう。おかげで休めたよ。」
おじいさんは笑顔でそう言いながら頭を下げる。
「いえ、気にしないでください。おじいさんはこの店を一人でやっているんですか?」