超モテ子の秘密


私は笑顔で袋からグローブを出し将太に差し出した。


驚くかな?



そして、将太はゆっくり手に取る。



「もう今使ってるのボロボロだったでしょ?」


私がそう聞くと、将太は下を向いてかたまっている。


「…将太?」



私は不思議に思い、しゃがんで将太の顔を覗き込もうとした。



すると、グローブを持っている将太の手にギュッと力がこめられる。




「……新しいのなんか…いらない!」


小さい声だったのが、吐き捨てるような強い声へと変わる。



……えっ…?



私は耳を疑った。




そして、その時、将太はグローブを持ったその手を振り上げたのだ。



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