超モテ子の秘密
でも、いつまでも慰めてもらって、立ち止まったまま、昔のことを振り返っていても仕方ない。
将太のために私ができることを考えなきゃ―――。
「とにかく今は将太のことを考えなくちゃいけないわ……。」
「…あ、そういえば、将太君のこと言ってましたよね。何があったんですか?昨日は将太君の誕生日だったんじゃ?」
和也君はまだ少し元気のない声で、思い出したように聞いてきた。
「うん…。新しいグローブなんかいらないって言われちゃった。お父さんにもらったグローブを将太がどれだけ大切にしてたか、私は分かってなかったの。姉失格だよね。」
本当に私は将太のことを何も分かってない……。