超モテ子の秘密


「それに、私はもう一つ気付けなかったことがあるの……。」


私は胸につかえたものをはき出すように、大きなため息をつき、言葉を続けた。


「将太が…両親がいないってことでいじめられてるって…。」


私は悔しくて、拳を握りしめた。


私はいくらでも辛い目に遭ってもいい。

でも、何で将太がそんな目に遭わなきゃいけないの?

将太は何も悪くないのに。


「……将太君いじめられてるんですか?」


和也君は目を見開き心配そうに聞いてくる。


「うん。最近よくケガしてたの知ってたのに、将太が野球でケガしたって言うから鵜呑みにしてた…。気付いてあげられなかった…。」


私は本当にバカだ………。



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