超モテ子の秘密
理香は深緑のエプロンと名札を持って私の前に座る。
「うちの高校バイト禁止だったよね?」
理香の口調は静かだったけど、じりじりと詰め寄るような言い方だった。
私は下を向いた。
「さやか。話して。」
もう話さないわけにはいかないだろう。
「分かった。実はね…」
私がここに来る前のこと、
ここに来た理由、
バイトしていること、
すべて話した。
「そうだったんだ。秘密にしておくから心配しないで。」
理香はやさしく私の手を握って、そう約束してくれたのだ。
「えっ、本当に!?」
「うん。」
あれから理香はずっと秘密にしてくれている。
だから、理香には隠し事はできないんだ。