超モテ子の秘密
「で、何があったわけ?」
理香は昨日のことを繰り返し聞いてきた。
「今、全部話すよ。
昨日のバイト帰りに男達にからまれたの。」
「えっ、大丈夫だったの!?」
理香の声が大になる。
こうなると思ったから、言いたくなかったんだよねぇ。
「声大きいよ。」
「ごめん。」
「で、その時に小柄な男の子がソイツらを倒して助けてくれたの。
3人もいたのに一人でよ。」
「すごい子だね!」
理香は感心していた。
「キャップも被ってたしあんまり顔は見えなかったんだけど、一瞬だけ月明かりで見えたんだよね。」
「知ってる子だった?」
私は上を見上げ、その子の顔をよく思い出そうとしたけど、やっぱりダメ。
「うーん、分からないんだけど、どこかで見たことある気がするんだ。」
理香は頬杖をついて何か考えているようだった。