超モテ子の秘密


「で、何があったわけ?」

理香は昨日のことを繰り返し聞いてきた。

「今、全部話すよ。

昨日のバイト帰りに男達にからまれたの。」

「えっ、大丈夫だったの!?」


理香の声が大になる。

こうなると思ったから、言いたくなかったんだよねぇ。


「声大きいよ。」

「ごめん。」


「で、その時に小柄な男の子がソイツらを倒して助けてくれたの。

3人もいたのに一人でよ。」

「すごい子だね!」

理香は感心していた。

「キャップも被ってたしあんまり顔は見えなかったんだけど、一瞬だけ月明かりで見えたんだよね。」


「知ってる子だった?」


私は上を見上げ、その子の顔をよく思い出そうとしたけど、やっぱりダメ。


「うーん、分からないんだけど、どこかで見たことある気がするんだ。」


理香は頬杖をついて何か考えているようだった。



< 33 / 461 >

この作品をシェア

pagetop