超モテ子の秘密


理香はお盆をテーブルの上に置くと、私の前にマグカップを置いてくれた。


「ミルクと砂糖の配分、私オリジナルで超完璧だから。その名も理香スペシャル!!」


親指を突き立て、ニヤリと笑い理香が言う。


私は気付くと笑ってた。


「ありがとう。」


こんなときでも笑えるなんて…、理香だからかなぁ。


……だけど、何で理香は私に何も聞かないんだろう?


私を止めたとき、すごい剣幕だったのに。


来る途中も、

来てからも、

理香はそのことについて、一言も口にしない。


いつものように明るく他愛もない話をしてくれる……。


やっぱ理香はすごいよ――。


私のことよくわかってる。


そして私は、ミルクティーを一口飲んだ。


口いっぱいに甘さが広がる。


理香がいれただけあって、ミルクも砂糖もたっぷりだ。


私が今朝飲んだコーヒーとは大違い。



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