超モテ子の秘密


私は大きく一つ深呼吸をすると、ガムテープに手を掛ける。


……さあ、開けるぞ……。


今まで剥がせなかったガムテープを音をたてながら、今剥がしていく。


そうして、やっと蓋が開けられた――。


私は一度瞼を閉じ、箱の中を覗き込む態勢にしてから、ゆっくり目を開けた。


目にうつったのは、どれも懐かしいものばかり。


お父さんとお母さんの結婚指輪が入ったケース。


お母さんが大事にしてたネックレス。


そして、大小2つのアルバム――。



私は大きなアルバムを手に取り、膝にのせる。


このアルバムのページを捲るのは、いつぶりだろう……?


しばらく開いてないや…。


私はかたく大きな表紙を開いた。


そして、そこにあったのは私たち家族の写真とそれに添えられたお母さんのきれいな文字―――。



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