超モテ子の秘密
「気にしないでください、先輩っ!今日は先輩に謝りたくてきたんです……。でも、なかなか声掛けられなくて…。」
……??
……謝る………??
前を向けば、ばつが悪そうに片手で髪をぐしゃぐしゃにしながら、しょんぼりしている和也君が目にうつる。
「――何で??」
私の喉からは思わず、すっとんきょうな声が出た。
「この間は、陸人さんのことで、無神経なこと言って……、すみませんでした!」
そう言うのと同時に、勢いよく頭を下げる和也君。
私は驚いて目を丸くした。
……そういえば、あの時―――、
「そっ、そんな、和也君は何も悪くないよ!私、あの時頭の中ぐちゃぐちゃしてて、ついあんなこと和也君に……。」
本当に私何をやっていたんだろう?
和也君に、あたるようなことして……。
「ごめんね、和也君。それから、あの時お礼言えなくて。助けてくれて本当にありがとう。」
助けてもらったのに、お礼も言えなかったんだよね、私……。
今更って感じだよね…。
つい苦笑いが漏れてしまう。