超モテ子の秘密


気付くと、頬が濡れてた。


その言葉が耳から入って、瞬く間に心に染み渡っていく――。


「……本当…ですか…?」


「あぁ、そうだよ。」


私はその答えを聞いた途端、一気に涙が溢れ出し、声をあげて泣いた。


悲しいんじゃなくて、

あったかくて嬉しい涙。


「みんなに、頼っても……いいんですかね…?」


「もちろんだよ。」


私は渡辺さんの言葉に救われ、ほっとした。


もしかしたら、

心のどこかでこの答えを

求めていたのかもしれない――。


「ありが…とう…ございます、渡辺さん。」


私は泣きながら、嬉しくて笑った。


すると、渡辺さんも穏やかに微笑んでいた。



――渡辺さんは

すごく優しくて、

不思議な力を持っていると思う。


みんなに甘えないようにと、私が必死に作っていた壁が一瞬にして消えていった。


すごく気持ちが楽になったんだ――。



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