超モテ子の秘密


私がぼんやりと考えながら言うと、将太は口をあんぐりと開けた。


「……じょ、冗談で言ったのに、……ほ、本当なのかよ…?う、嘘だろ?」


狐につままれたような顔をした将太が、どもりながら信用せず聞いてくる。


「……陸人とはこの間別れて、今日はバイトのことが学校にバレちゃったの。」


私はがくんと首を下に向けておった。


そう考えると最近いろいろあったな……。


「ま、マジかよ!?」


将太の声は思いきり裏返っている。


私は下を向いたまま、力なく頷いた。


「別れたのなんて全然知らなかった……。なあ、バイトの方はどうなるの?」


「バイトはさっき辞めてきた。あ、お金のことは大丈夫よ。田中さんの仕送りもあるし。」


そう、生活には一応困らない。


だけど、田中さんに早く返せるようにと思ってバイトしてたのにな……。


「……あと、学校はどうなるかわかんない。処分が出るまで自宅謹慎だってさ。」


さっきまでは冗談も言えた将太が、私の話を聞き終えるとすっかり元気をなくし、口をつぐんでしまった。


「大丈夫だよ。将太は心配しなくていいの!」


私は笑って将太の頭をぐしゃりと撫でた。



……でも、学校がどんな重い処分を出すか、こればかりはわからない。


内心、かなり不安なんだ……。


これからはみんなには素直になろうと思うけど、弟の前ぐらいではかっこつけないとね。



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