超モテ子の秘密
私は将太とひとしきり話したあと、洗濯物を取り込みに行った。
外の空気はなんだかじめっとしている。
私の気分みたいにすっきりしてないな……。
そんなことを心の中でぼやきながら、洗濯物を取り込むため手を動かす。
「姉ちゃーん、ケータイなってるよ。」
ケータイが……?
「あ、今行くー。」
私は将太にすぐ返事を返し、洗濯物を放り出してテーブルに置いてあるケータイのもとへむかう。
まだケータイはなり続けていて、私はすぐに電話に出た。
「もしもっ」
「ちょっとさやか!!今朝のあの言い方何なのよ!?」
電話のむこうの声は私の声を完全に遮り、まるでぶちまけるように話しだす。
「ちょ、ちょっと、理香??」
そう、
感情的に話すこの声は、紛れもなく理香だ……。
「かっこつけちゃってさぁ!さやか、意外に頑固だし。もっと私達を頼ってよ!!」
理香の言葉を聞いて、渡辺さんの言葉がよみがえる。
――一人でできることは、ほとんどない――。
――だから、もっとまわりに頼ったらどうだい――?
――甘えていいのかな……?