超モテ子の秘密
今、私の胸は、
処分が軽く済んだことに対する安堵と、
そして何より、
理香や和也君たちへの感謝の気持ちでいっぱいだった。
できるだけ早く、この気持ちを伝えたい。
私は久しぶりに晴れ晴れした気持ちでいた。
後になって思えば、私は能天気でどうしようもない馬鹿だったと思う……。
――今頃だったら、もう帰りかな?
私はケータイを手にとり、アドレス帳から理香の名前をさがしマークする。
その時だった。
アドレス帳の画面から突如、電話の着信画面に変わったのだ。
名前を見れば相手は理香。
なんてタイミングがいいんだろう!
以心伝心かな?なんてくすりと笑いながら、通話ボタンを押した。
「もしもし、理香!ちょうどかけようと思ってたんだ。」
この時の私は、何も知らずに、馬鹿みたいに明るく言った……。
そう、
理香が何で電話をかけてきたのかも知らずに………。
「……さやか、大変なの!?もう私じゃとめれそうにない……。」
えっ――、
どういうこと……?
「和也君が、さやかのこと先輩に悪く言われて、喧嘩が始まりそう……。」
――そんなっ!!