超モテ子の秘密
急に深く頭を下げる和也君。
「やっ、やめてよ、和也君!!」
和也君が頭下げることないよっ!
私は和也君の肩に手を掛け起きるように促した。
「全部、私のためにやってくれたことじゃん。」
和也君はいつだって他人のために動いてる――。
「和也君には、いっぱい迷惑かけちゃったね……。でも、すごく嬉しかったよ。」
ゆっくりとこっちを向く和也君の顔を見て、私は心から思った。
私はこの胸の中にある、感謝の気持ちを、和也君に全て伝えたいって。
だって、
伝えられるのは、
今しかないでしょ――?
これが最後でしょ……。
「ポスターの時も、先輩に言われた時も。初めのあの夜からずっと――。」
和也君と過ごしたのは、
とっても短い時間だったのに、
こんなにもいっぱい
思い出がつまってる。
和也君の存在は、
私の中でいつしか
気付かぬうちに
大きいものになってたんだね――。