超モテ子の秘密
すると、理香は改まったように、少し真剣な顔をする。
「さやかに会えてよかったな。だってさ、雄介君に告白する勇気をくれたのも、さやかだったじゃん。ホント、ありがとう。」
理香のありがとうって言葉で、すこし鼻がつんとした。
「……それは、理香が頑張ったからじゃん。」
私は泣かないように気をつけながら、言葉を返す。
「ねえ、さやかは今日本当に和也君に伝えなかったの?」
「えっ、あ、うん。」
つい曖昧な返事になった。
……それは、迷いがあるからなのかな……。
「後悔しない?」
理香の言葉が、少し痛かった。
「うん………。」
理香が私を見つめる。
……後悔なんてしないよ…。
「そう、ならいいんだ。」
そう言って、私に微笑みかける。
……何でこんなに、愛奈ちゃんや理香の言葉が胸に引っかかるんだろう…?
すると、理香が突然立ち止まった。
「ああ、そうだ。ちょっと待って、さやか。」
肩から鞄をおろし、しゃがんで膝にのせ、中をごそごそと探し始める。
「どうしたの?」