超モテ子の秘密
「――親友の証……ってとこかな……。」
理香の声は少し涙声っぽくなってきたけど、いつものように笑顔だった。
「……ありがとっ…。…大事に、……するね…。」
私も笑顔で言おうとする。
……だけど、
私はもう堪えきれなかった……。
嗚咽をもらしながら、泣く。
理香の気持ちがすごくすごく嬉しくて、
でも、その分とってもさみしくて……。
ストラップを持っていないほうの手の甲で涙を拭うけど、止まらない。
すると、私以外の泣き声が聞こえてきた。
「もぉ……、さやかが泣くから、……私も泣いちゃったじゃん……。泣かないって決めたのにぃ…。」
理香が俯いて泣きながら言ってくる。
「……ごめん…。」
――2人して今はもう思い切り泣いてる――。
「……これからもずっと親友だからね…。」
「うん…。」
「いつでも連絡してね……。」
「うん……。」
そんなやりとりを何度か繰り返して、私達はお互いの泣き顔を見て笑いあった。
「また会おうね。」
「うん。またね。」
これは“さよなら”じゃなくて、
“またね”なんだ。
私達はまた明日も会うかのように手を振って別れた。
理香、
本当にありがとう――。