超モテ子の秘密


……嘘…でしょ……?


それとも、夢――?


「折原先輩!!」


本当……なの…?


立ちすくんでいた私は、後ろから強く背中を押された。


「早く行ってこいよ、姉ちゃん!頑張れよ、和也兄ちゃん!」


そう言ってバスの奥へと走っていく将太。


私は何歩か彼に近づいた。


「……なん…で…?」


何でよ……?


蓋をした想いが込み上げてきそうになる。


「それは俺の台詞です!……斉藤先輩に教えてもらわなかったら、俺……。何で言ってくれなかったんですか?」


……理香が…。


「そんなに俺が頼りないですか……?」


震える和也君の声。


その時想いが溢れて、私の瞳から涙が零れた。


「……違う、そうじゃない…。」


そうじゃないよ……。


その逆――。




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