超モテ子の秘密


その電話は陸人からだった。

「あ、ちょっとごめんね。」


私は電話に出る。

「もしもし、陸人?どうしたの?」

「もうバイト終わった?大丈夫?」

「うん。今帰ろうとしてたとこ。」


疲れてたけど、声聞けてうれしいな。


「まだもう少し先だけど、ゴールデンウィークあいてるかな?と思って。」


…やっぱりそれかぁ…。


「ごめん。コンビニのバイトは終わってる頃だけど、本屋のバイトが毎日入ってるの。」


私も陸人に会いたいよ…。


「そっか。そうだよな。ごめん。

また今度にしよう。」


陸人は笑ってそう言ってくれた。


「ごめん、陸人…。」


「ううん。遅いから、気をつけて帰れよ。」

「ありがとう。」


そして電話を切った。




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