超モテ子の秘密
「じゃあ、行ってきます。」
私はドアを開けながらそう言った。
「ハイハイ。」
将太は面倒くさそうな顔をする。
「返事は一回でしょ!」
「ハイ!」
投げやりな返事。
でも、まっ、いいとするか。
「よろしい!」
私は玄関のドアを閉め、家から遠く離れたある場所に足を運ぶ。
これこそが私の絶対にバレてはいけない秘密。
私は外に止めてある自転車にまたがり出発した。
学生の人通りが少ない場所を選びながら、目的地へと向かう。
25分ほどすると古い商店街に出た。
ほとんどの店はシャッターを閉めていて、もう営業していない。
私は自転車を降り転がしながら、その商店街の端っこのほうにある少々埃っぽい書店の裏に入って行った。