アタシがホストになった ワケ
たかサンが何やら大きな紙袋を
たくさん持ってやってきた。


『お帰りなさ〜い!』


「お前、ちょっと運ぶの
手伝え〜」


『はぁい!あっ、そうそう!
今、コンビニでギャルに男と
間違えられて、カッコいいって
言われたよ〜!』


「マジ?よかったな!しかし、
勇気あるな〜(笑)」


『まぁ、一歩踏み出さないとさ』


たかサンは苦笑いしてた。


色々と荷物を開けはじめる。


「これ、スゲーよ!」


『なに?』


「男装用インナーだってさ、
胸つぶしたり、下用のもあんだよ
スゲーだろ?」


『うそ〜!スゴい本格的ぃ〜』


商品を見ながら大興奮!


次々、いろいろほしかったものが
出てくる。


『あ〜これほしかったんだ!』


アタシはカラコンを指差した。


「だろ?俺わかってるだろ」


『うん、青系がほしかったん
だよね〜』


いろんな種類のカラコンが
あった。


「あと、メンズ香水な、
テキトーに買ったから、
好きなのつけろよ。」


『うん。うれし〜!』


たかサン、今日はこれを買いに
色々回ってくれてたんだ。

アタシは商品だもんね……
当たり前か


でも、ワクワクの反面、ボロ
出さないようにって
緊張しちゃうな。


いっぱい研究して、いっぱい
練習して、たかサンの期待に答えて
アタシ自身も蓮を見返したい。


でも、女ってバレず、しかも
No.1になるなんて、
無謀なのかな?


「類?」


『あ、ご、ごめんなさい。』


「明日、11時にこいよ。
ジャージな。あと、基本的に
しゃべるなよ?俺が説明する
から。黙ってろよ?」



『うん、わかった……』



そうして、次の日がやってきた。
< 38 / 52 >

この作品をシェア

pagetop