アタシがホストになった ワケ
そんなことあったことも
忘れてた頃、
アタシが出勤するとなにやら
店が騒がしい。


覗いてみると、まだオープン
前の店の中に白スーツ男が。


振り返った瞬間、ハートを
射ぬかれた。


蓮だ!


スゴい存在感。

↑白スーツだからってのもあり。


「お〜待ってたよ、萌にゃん(笑)」


『え?』


「今日、俺のバースデーやる
から店に顔出してよ?」


『え…――』


「店おわってからでいいからさ、じゃっ。」


そういって、爽やかな匂いを
残し、去っていった。


キャバ嬢とはいえ、
恋愛経験はあまり豊富じゃない
アタシは見事に恋に落ちた。


まわりの女の子たちが
騒いでいる。


「ねーねー萌にゃん!
すごいね〜♪No.1ホストが
わざわざバースデーっていう
忙しい日に、店まできて
ご招待なんて、そうないよね〜」

「いや〜ん、カッコいいね〜♪
蓮クン!いい匂いだったぁ」

「いいな〜萌にゃん!
うらやまし〜い」


そんな言葉を浴び、アタシは
一瞬、萌にゃんを失いかけた。

ヤバイヤバイ!
アタシは萌にゃんだし。


『ま〜深い意味はないよ〜アハハ』

そういって、控え室に向かった。


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