treasure(宝物)
私たちはその一週間後に結婚をした。
達也も施設で暮らす事に。
今日は達也が引っ越してくる日。
ピーンポーン――…。
「はーい」
スリッパをバタバタさせながら玄関に行き、ドアを開けると、いっぱいの荷物を持った達也が立っていた。
「おはよう」
「おはよう。今日から新しい生活がスタートするね」
「そうだな」
達也が嬉しそう。
達也、私も嬉しいよ。
目が覚めた子供がぞろぞろとリビングに集まってきた。
「あっ!達也さん。おはようございます」
「みんな、おはよう」
みんなからすると、達也はお兄さんでもあり、お父さんみたいなモノ。
みんなも私たちが結婚する事を許してくれた。