treasure(宝物)
「あんた何したかわかってんの?みんなからの誕生日プレゼントだよ!?みんながどれだけ真剣に書いたかわかってる?
それをこんな事するなんて!」
慶人は何も言わず部屋を飛び出した。
それを追いかける。
「ちょっと!!ちょっと!」
私のでかい声に康平たちが集まってきた。
慶人は玄関で立ち止まった。
「話はまだ終わってないよ!逃げるなんてひきょうだよ!!」
「あなた達に、僕の気持ちなんてわかりませんよ!!わからない事だってあるんです!!!」
慶人がそう叫んだ。
私が親友に言った言葉、
亜美が私に言った言葉、
私が亜美に言った言葉を
慶人が叫んだ。
"気持ちなんてわかんない"