treasure(宝物)
完全にここは温泉だ。
ただの施設なのに温泉の気分が味わえた。
結局、早飲み大会は亜美が勝利。
タオルで頭をワシャワシャと拭きながら、部屋に戻った。
髪を乾かしてベッドに横になるといつの間にか眠っていた。
朝目が覚めて時計を見るとお昼の11:00だった。
「やばいっ!!」
飛び上がり急いでリビングに行くと裕子姉ちゃんがテレビを見ていた。
「ごめんなさい…。朝ご飯間に合いませんでした」
裕子姉ちゃんが私の顔を見てあきれた顔をした。
「何回起こしたか…。でも今回は許す。明日はちゃんと起きてね」
「はい。…そう言えばみんな学校に行ってしまいましたよね?」
「学校?ここでは自分の部屋で勉強なんだよ。学校は行かないって事。私は頭がいいからわからない所あったらいつでも聞いてね。ここが学校でもあり、家みたいなモノだから!」