treasure(宝物)
うわっ!やっぱり…
めんどくさい…。
「なんで、そんなめんどくさい事…。一緒に遊べばいいだろ?!」
「瞳がいたら遊べないもん…すぐわがまま言うし。ねぇ?いいでしょ?お願い」
「いいんじゃないの?今日1日くらい」
俺を見つめて夏葉がそう言った。
「今日1日だからな」
「ありがとう。じゃあよろしくね」
瞳を置いて三人は出て行った。
も~! めんどくさい…!!
ドアが閉まると瞳は俺に向かって走り、飛びついてきた。
「お兄ちゃん、しんどいからお利口さんにしてて」
優しい口調で俺は言った。
「可愛いね。瞳ちゃん」
瞳は本当の妹みたいな物。瞳がまだ2歳の時から知ってるから。