treasure(宝物)
「だからしんどいんだって。お姉ちゃんに遊んでもらいな。」
俺が夏葉を指差すと、やっと夏葉の方に行ってくれた。
「ハァ…」
自然にため息がでた。
夏葉は瞳を抱きかかえて高い高いをした。2人共笑顔でハシャいでいる。
俺たちに子供がいたら、こんな家族なのかな…。
そんな事を思いながら2人を見ていた。
気がつけば、お昼すぎ。
ご飯が食べ終わると、疲れて瞳と夏葉は眠ってしまった。
「夏葉ってこんな寝顔するんだ…」
そう呟きながら、ほっぺたをつまんでやった。ビクともしない。
昨日は遅くまで起きてくれてたからだろうな。
「ありがとう…夏葉」