海宝堂2〜魔女の館〜
ミチモラ島でシーファを狙って襲ってきた、トードとラコブ、マシムの双子の3人組が船に荷物を運んでいた。

「あの3人組、この海賊の一員だったのね…。じゃあ、やっぱり関わらないほうがいいわね。
あんたを狙ってる海賊に追いかけられるのはどう考えたって得策じゃない。」

こっそりとここを離れるというニーナの案に同意し、背中を向けると、トード達の話し声が風に乗って聞こえてきた。

「しっかし、船長と副船長がそろって出掛けて行くとは、あの女はそんな価値のある女なのかねぇ。」

トードは双子に話しかけているようだが、返事が遅いのでほとんど1人語り同然だ。

「そりゃ、顔は可愛いし、動きは悪くなかったが、結局男2人に助けられた訳だし、あの船長が興味を持つほどだとは思えねぇよなぁ。
まあ、船長達にかかれば男2人もどうって事無いだろうさ!」

もうニーナが止めても無駄だ。というか、2人の記憶ともしかしたら関係があるかもしれない展開になってしまった。
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