海宝堂2〜魔女の館〜
「あなた…何?」

「俺?俺は…」
「シーーーーーーーファぁあああっ!!」

男の言葉をかき消して、後ろから走ってきたニーナが思いっきりシーファのうしろ頭を叩いた。
手にスリッパでも持っているんじゃ?というほどのいい音をさせて。
頭をさすりながらニーナの方を振り返ると、尋常じゃないくらい怒っていた。後ろでは、ガルとリュートが肉体派の男達に囲まれてビクビクしている。

「ちょっと!その2人には手を…っ!」

「出さないから、安心しな。」

今度は自分が言葉をかぶせられ、さっきの男の方に視線を戻す。男が黙って手を上げると、肉体派の男達はすっとシーファ達から距離を取った。
同時にニーナがシーファの肩に手をかけ、あんたも落ちついて。と耳打ちする。

「この人が、この海賊船の船長さんよ。」

「名前はダートン。海竜団(シードラゴン)へようこそ、勇敢なお嬢さん。」

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