海宝堂2〜魔女の館〜
ダートンはリュートとかなり気が合いそうだ。
というか、お宝目当てでこの海域に来て、この島に停泊しているってことは…ライバル!
相手にはそれを気づかせたくない。それがニーナの心境だった。だって厄介だし。

「あんた達がシーファに危害を加えるつもりも無くて、私たちが邪魔者だからと排除する理由も無い、だから、私たちを襲った女とは無関係。ということでいいわね?」

ニーナがさっさと話しをまとめると、ダートンは、ああ。と嬉しそうにうなづいた。

「じゃ、私達はもう行くわ。その女を見つけないと。散々暴れといてなんだけど、こっちも切羽詰まってるの。」

ニーナはシーファの手を引いて、ダートンに背を向けた。
しかし、簡単には行かせてくれるはずも無い。

「まあ、そんなに慌てんなって。その女のこと詳しく話せよ。そっちばっかり質問するってのはフェアじゃないだろ?」
< 116 / 273 >

この作品をシェア

pagetop