海宝堂2〜魔女の館〜
「いいわ。」
どう切り抜けようか考えていたのに、横からシーファがあっさりと承諾してしまい、ニーナは目を丸くした。シーファの性格からいって、勝手な誤解で暴れまわり、迷惑をかけた人に自分達の要求だけ飲ませて立ち去るのは嫌なのだろう。
でも、相手は海賊。誠実に対応するだけでも損ってもんだ。
そんなことを思っていても、男2人は役に立たないし、従うしかなく、立ち話もなんだから、とダートンに勧められるがままに甲板に腰を降ろしたシーファの隣にニーナは座った。
しばらくの間、ダートンは昨夜の女とあった出来事を事細かに聞いた後、小さくなるほど…と呟いた。
「なあ、あんた達はなんで船で旅をしている?どうしてこの島に来たんだ?」
来た!なんとかしてごまかさないと、目的が同じだと知られるとマズイ!
ニーナがそう思い、肝を冷やしていると、シーファが口を開いた。
「国から出られなかった私にとって、海は広い世界そのものだった。私の世界をより広げるために海に出て、同じ思いを持った3人に出逢ったの。
私1人で乗り越えられるほど海は優しくないし、彼らはとても信頼の置ける人達だったから、仲間にして欲しいって頼みこんだの。
この島に来たのは偶然よ。トイス王国から南に来ただけの話しよ。」
どう切り抜けようか考えていたのに、横からシーファがあっさりと承諾してしまい、ニーナは目を丸くした。シーファの性格からいって、勝手な誤解で暴れまわり、迷惑をかけた人に自分達の要求だけ飲ませて立ち去るのは嫌なのだろう。
でも、相手は海賊。誠実に対応するだけでも損ってもんだ。
そんなことを思っていても、男2人は役に立たないし、従うしかなく、立ち話もなんだから、とダートンに勧められるがままに甲板に腰を降ろしたシーファの隣にニーナは座った。
しばらくの間、ダートンは昨夜の女とあった出来事を事細かに聞いた後、小さくなるほど…と呟いた。
「なあ、あんた達はなんで船で旅をしている?どうしてこの島に来たんだ?」
来た!なんとかしてごまかさないと、目的が同じだと知られるとマズイ!
ニーナがそう思い、肝を冷やしていると、シーファが口を開いた。
「国から出られなかった私にとって、海は広い世界そのものだった。私の世界をより広げるために海に出て、同じ思いを持った3人に出逢ったの。
私1人で乗り越えられるほど海は優しくないし、彼らはとても信頼の置ける人達だったから、仲間にして欲しいって頼みこんだの。
この島に来たのは偶然よ。トイス王国から南に来ただけの話しよ。」