海宝堂2〜魔女の館〜
洞窟の中に爆発音が響く。
ダートンとバンズは足を止め、振りかえるが、シーファは前だけを見て走る。

「止まらないで!」

「いいのかよ?何かあったのかもしれないぜ?」

「大丈夫よ。」

併走しながら問うダートンの顔も見ずにシーファは走りつづける。
信じてる。そういうことか…ダートンはその横顔に小さく溜息をついた。そういう関係にはそう易々と入っていけるものじゃない。手ごわい相手に困ったような、面白いような、そんな笑みを漏らした。
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