海宝堂2〜魔女の館〜
「じゃあ、次はそっちのダンナの記憶を残すのみってことだな。」

「くっ!…まぁ、いいわ。もう1度取りだせばいいだけよ!今度は私1人じゃ無いんだし。」

悔しそうに顔を歪めるも、すぐに気持ちを立て直し、甘えるようにガルの肩に寄りかかる。すると、ガルの後ろから大勢の人達がぞろぞろと現れる。

「な、なんだ?」

「この人達…まさか!」

軽く20は超える数の人々がマティリとガルを守るように壁を作る。その顔は、どこかで見たことのある気がした。

「そう、村の連中よ。みんな記憶を貰ったから、みーんな、私の可愛いしもべ。
さあ!思う存分、戦って頂戴!」

マティリが魅音に口を付ける。音色に合わせ、村人達は武器を手にシーファ達に襲いかかる。
< 144 / 273 >

この作品をシェア

pagetop