海宝堂２〜魔女の館〜
顔がほころぶシーファだが、後ろからダートンが叫ぶ。

「ふざけるなっ！んなこと、この俺がゆるさねぇぞ！」

「ダートン、いいから。」

「でもっ…！」

「大丈夫だから。」

こっちを振り向きもせず、ガルだけを見つめて言うシーファに、舌打ちをしながらダートンは背を向けた。
マティリが確認の視線を送ると、バンズが無言でうなづく。

「じゃあ、スタートぉ！」

マティリの合図と同時に、ガルの平手がシーファの頬を叩く。ふっ飛ばされるほどの攻撃ではなく、シーファはその場で痛みを堪える。と、すぐに反対の頬を叩かれる。
何度かビンタが繰り返され、それでも倒れないシーファに、今度は拳が飛んでくる。
これは堪えることが出来ず、反対側にふっ飛ばされる。それでも、躊躇することなく近づき、胸ぐらを掴んで立たせるガルに、ダートンが溜まらず殴りかかろうとする。

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