海宝堂2〜魔女の館〜
リュートの顔が見る間にしょぼくれていく。
そんなリュートの肩にシーファの手が伸びる。

「でも、何も無かったし、時間もかからなかった、リュートのおかげだよ?
ニーナが怒ったのだって、何か罠があって、リュートが怪我なんかしたら嫌だったからからだよ、ね?」

そう言われると、照れ臭くってニーナはぷいっとそっぽを向く。
それを見て、リュートもなんだか照れ臭くって、頬が赤くなった。

「私もリュートの行動力は凄いと思う。それはそのままでいいと思うけど、行動する前にちょっとだけ、私たちがリュートの心配してることだけ思いだして?」

シーファの微笑みにリュートが小さく、わかった。とうなづいた。
ガルが頭を撫でると、子供扱いすんな!と振り払って、ドアの向こうに入っていった。

「あ!だから、もっと用心して入んなさいよって言ってるのに…もうっ!」
< 179 / 273 >

この作品をシェア

pagetop