海宝堂2〜魔女の館〜
「わかってるよ!もう大丈夫だって!」

ニーナがぶつぶつと言いながら慌てて後を追う。
シーファとガルが顔を見合わせて笑う。

「おい、ガル!シーファ!」
「ちょっと来て!」

いきなり呼ばれて、何事かとドアをくぐると、2人は部屋の真ん中に置かれた机の上にある物を凝視してていた。

部屋は階段と同じでちゃんとした造りをしている、広さは5人入ったら一杯になるほどの大きさ、だが、真ん中の机を囲むように沢山の物が乱雑に置かれ、壁に作られた棚にはボロボロになった書物が並んでいた。机の周りだけ、人1人分が通れるほどのスペースが開いており、1人で暮らしているのならそれでも十分だろう。
今入ってきたドアから見て右側にもう一つドアがあったが、とりあえず机の上に視線を走らせる。
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