海宝堂2〜魔女の館〜
「この箱、あの女がわざわざ持ちこんだのかしら?それとも、ここに元々置いてあったもの?」

「宝石をしまう為なんだったら、持ってきたんじゃねぇの?」

「でも、トレジャーハンターが宝石箱なんて持ち歩く?ここが拠点ならともかく、ここには伝説の…!」

ひらめいたニーナはゆっくりと箱から宝石を出していく。訳がわからないが、手伝ってと言われて、他の3人も手伝い、空っぽになった箱の底にくぼみがあるのが見えた。

「やっぱり。このくぼみ、あの笛と一致するはずよ。
伝説の武器のあの笛はここにあったんだわ。それを見つけたあの女はここを拠点にしていたのよ。」

「ということは、ここが魔女の館か。」

「え!マジ?」

「そういうことになるわね。とは言っても、他のものを調べる気にはなれないし…」

ニーナが辺りを見まわすが、古臭い物や本が埃をかぶっていて、とてもじゃないが手にとって調べる気にはなれない。宝石箱だけがその美しさを保っているのは、きっと伝説の武器である『魅音』のおかげなのだろう。
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