海宝堂2〜魔女の館〜
確かに、あの霧の中、笑い声が聞こえなければ、誰かの仕業だと思う間もなく取り乱してその場は過ぎて行ったはずだ。なのに、マティリは笑い声を上げ、シーファにその存在を確信させている。
シーファの思わぬ力に逃げるしか無かったかのように思っていたが、記憶を奪われた、という事実が分からなければ、シーファの記憶を狙うことの出来るチャンスは出来たはずなのだ。
「いや、その後のことも不自然だな。
シーファが俺たちの記憶を取り返しに来ることは当然予測出来ただろうに、わざわざ洞窟に来るまで待ち、俺という罠まで張っていた。」
「そうよ、あの時、あの女はシーファの記憶がどうとかよりも、シーファ自身を傷めつけるという目的の方が強かったように思えるわ。」
シーファの思わぬ力に逃げるしか無かったかのように思っていたが、記憶を奪われた、という事実が分からなければ、シーファの記憶を狙うことの出来るチャンスは出来たはずなのだ。
「いや、その後のことも不自然だな。
シーファが俺たちの記憶を取り返しに来ることは当然予測出来ただろうに、わざわざ洞窟に来るまで待ち、俺という罠まで張っていた。」
「そうよ、あの時、あの女はシーファの記憶がどうとかよりも、シーファ自身を傷めつけるという目的の方が強かったように思えるわ。」