海宝堂2〜魔女の館〜
シーファは胸の真ん中にそっと触れる。
その模様は王家の力を使う時に現れる紋章、まさにそれと同じだった。

「王家の旗?しかもこれって…」

「人為的に切り裂かれたようだな。」

ガルの言う通り、旗がボロボロになったのは時が経つことによってではなく、何者かが鋭利な刃物で切り裂いたのが原因のようだ。

「犯人は…やっぱり、魔女でしょうね。これはかなり王家を憎んでるって事よね?」

「その憎しみを結界に変え、王家との交流を絶っていたというわけか。まるで呪いだな…。」

「それだ!!」

机を叩き、突然リュートがガルを指差す。
それまで静まり返っていただけに、3人はかなり驚いて身をすくませてしまった。
< 191 / 273 >

この作品をシェア

pagetop