海宝堂２〜魔女の館〜

思わず足を止めて見入るほどの美しさ。
砂浜の白と雲の白に挟まれた海は目が覚めるほどの青。
打ち寄せる波は静かに、規則正しく寄せては返り、ここちよいリズムで音を奏でている。
立ち尽くす４人に子供達は満足そうに笑い、顔を見合わせた。

「う、おぉぉぉおおおおおっ！！」

突然、リュートが叫びながら砂浜に突進していく。子供達もそれに続き、一斉に海に飛びこんだ。

「あーあ。せっかく新しい服なのに…」

「だから、服がボロボロだったのね。」

そうは言いながらもリュートの気持ちもわかる。この景色を見せられて、その一部になりたいと思わない人はいないだろう。
シーファとニーナも顔を見合わせると、波打ち際まで走っていった。
ガルはその場で腰を降ろし、はしゃぐ皆の姿を見つめていた。