海宝堂２〜魔女の館〜
「これは昨日今日、始まった事じゃないし、実際に俺が体験したわけじゃないんだが…ここら一帯に伝わる噂というか、伝説みたいな話しがあるんだが…聞きたいか？」

『聞く！』

即決。

と、その時、父ちゃ～んと叫びながら走ってくる団体が目に入った。
一番先頭を走っているのは、海岸に案内してくれたラックで、バインに向かって大きく手を振っている。
後ろにはラックに手を引かれ、早く早くと急かされながら走るシーファ。そのまた後ろをニーナとローラ、そしてラックの友達が走っていた。

「どうした、ラック。こんなかわい子ちゃん、どこで見つけたんだ？」

「今朝、母ちゃんの店の前で…って、兄ちゃん達…」

ラックがガル達に気づいてバインと顔を見比べる。
バイン、ラックが共に不思議そうな顔をしたので、ガルがシーファ達と仲間であること、ラック達に海岸に案内してもらっていたこと、海岸を離れてここでバインに話しを聞いていたことなどをさっと説明した。
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