紫御殿†Purple heart
「具合は、もういいのか?」

優しい、貴方の声・・・

「はい、大丈夫です」

「そうか・・・」

素敵な声・・・

好きな声・・・

好きな人が、隣にいる・・・

教室に忘れた傘を、貴方に返す

ただ、それだけの事なのに
こうして歩幅を合わせて
並んで歩いていると

それは
ちょっとしたデートのようで
こんなことなら、もっと
お洒落をしてくれば良かった。

今一番、お気に入りの

あの洋服を

着てくるんだったなぁ。
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