紫御殿†Purple heart
その綺麗な髪に、触れたい・・ 

「校門まで送るよ、行こう」

貴方は、さっきよりも早い速度
で私の前を歩いて行く。

まるで、二人きりで居る事を
避けるように・・・

ズキッ

・・・この胸が痛い。

私は、その場に立ち止まる。

「シドウ先生
 もう、ここでいいです
 ・・・・・・
 ここから、一人で帰れます」

「いや、校門まで一緒に行くよ
 誰かに呼び止められる
 かもしれない」

「大丈夫です、先生に許可は
 頂いているし
 
 それに、もう用事は済んだと
 伝えれば、何も聞かれないと
 思うから・・・」
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