紫御殿†Purple heart
私は、いずるの傍に駆け寄り
貴方の腕に触れながら
貴方を見上げてた。

浅緋が車に乗り込んだのか
ドアが閉まる音がした。
 
「いずる」

「レイ、明日も学校で
 逢えるだろ
 そんな、寂しい顔しないで
 ・・・・・・
 今度の連休には
 どこか行こう?」

「本当、うれしい・・・
 いずる、あのね
 メールしてもいいかなぁ?」

「ああ・・・
 苦手だけど、なるべく
 俺からもメールするように
 するよ」

貴方の手が、私の髪に触れる。

貴方の瞳に私が映る。
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