紫御殿†Purple heart
この感じ・・・

過去に経験した。

神様の前で

誓いの口づけを交わす

二人の姿を見たあの時も
同じように、私にだけ
白い雪が見えた。

私は、まだ引きずっているの?

そんなことは、絶対に無い。
 
「レイ
 こんなところで何してるの」

母の声と共に、白い雪は融け
離れる二人の姿が見えた。

「まあ、仲直りできたのね
 良かったわ
 何が原因なのかは知らない
 けれど、もう
 心配させないでよ・・・
 レイ、あの子ったら
 どうしたのかしら?」

私は心を落ち着かせる為に
とりあえず自分の部屋へと
戻る事にした。

あのまま、あの場所に居たら
私は、きっと泣いていただろう

泣いても泣いても

決して手に入らない。

泣いても

貴方は私を選んでくれない。
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