紫御殿†Purple heart
窓を開けていた為に、助手席の
ドアはもちろん、シートまでが
濡れていた。
「開いてるから後ろに乗って」
そう言って、貴方は運転席に
乗り込んだけれど私は
後部座席のシートまで水で
濡らす訳には行かないと
助手席のドアを開けて
そのまま、シートに座った。
「それ、貸して」
貴方からシャツを受け取って
私は、ドアを軽く拭く。
「ありがとう」
「先生、ごめんね・・この服」
汚れて、草臥れた服。
「いいさ」
車を操作する貴方を
私は見つめる。
左手、薬指の指輪が私の胸を
締め付ける。
もう、貴方の事なんて
好きじゃないけど
二人きりは、やっぱり苦しいよ
ドアはもちろん、シートまでが
濡れていた。
「開いてるから後ろに乗って」
そう言って、貴方は運転席に
乗り込んだけれど私は
後部座席のシートまで水で
濡らす訳には行かないと
助手席のドアを開けて
そのまま、シートに座った。
「それ、貸して」
貴方からシャツを受け取って
私は、ドアを軽く拭く。
「ありがとう」
「先生、ごめんね・・この服」
汚れて、草臥れた服。
「いいさ」
車を操作する貴方を
私は見つめる。
左手、薬指の指輪が私の胸を
締め付ける。
もう、貴方の事なんて
好きじゃないけど
二人きりは、やっぱり苦しいよ