紫御殿†Purple heart
貴方は、私を愛してくれている

もし仮に、貴方がお姉さんの事
を愛していても彼女はもう

この世にはいない。

もう・・・いない。

それなのに、胸騒ぎがするの。

この胸が苦しい・・・

時刻は、7時30分

高校生になって、こんな時間
に学校に来るのは、初めてだ。

いつも、ギリギリの時間。

上履きに履き替えた私は
教室へ向かう。

誰もいない教室のドアを開け
自分の席に鞄を置いた私は
空気を入れ替える為に
窓を開けた。

清々しい、早朝の香りが
風と共に教室中に吹きぬけ
私の髪を揺らす。

窓の外、青い空が広がる。

ずっと

ずっと、向こうまで・・・
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