紫御殿†Purple heart
「お前の事は関係なく
 遅かれ早かれ
 俺は、リコと別れるだろう

 レイ、お前は
 いずると別れられるのか?」

浅緋の手を取ると言う事は

いずると別れると言う事・・・

そんな事、できない。

いずると別れるなんて

考えられない。

私は、また

残酷な言葉を口にする。

「いずるとは、別れられない」

「・・・そうか」

私から離れる、浅緋は
とても悲しい顔をした。

そして、私は

浅緋の心を、傷つけた。

「ごめんなさい」

ドアをノックする音と共に
母の声が聞こえた。
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