紫御殿†Purple heart
貴方が誰を愛していようと
私は、貴方を愛している。

あなただけを・・・

『レイ』

浅緋が、私を呼ぶ声が聞こえる

私の足は、立ち止まる。

駄目だよ・・・

振り返っちゃいけない。

浅緋は今、里湖ちゃんと
一緒に居るんだよ。

私は、携帯電話を手に持って
浅緋に電話をかけていた。

駄目だよ・・・

そう思いながら、私は
ある事を願った。

お願い、浅緋

貴方が、この着信に気がついて

この電話に出てくれて

この私を選んでくれたら

もう一度、貴方を信じるよ

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