紫御殿†Purple heart
廊下を走って行く七海は
立ち止まり、振り返る。

「レイ
 今夜、メールするね
 
 バイバイ」

そう言って、大きく手を振る
七海に、私も手を振る。

「ミウラ、帰って
 ゆっくり休むように

 明日、具合が悪かったら
 無理して来る事ないぞ」

「はい」

担任の森先生と別れた私は
下駄箱で靴を履きかえていた。

「レイ、大丈夫か?」

浅緋の声・・・

「保健室に行ったら
 お前、早退するって
 聞いて・・・」

息を切らす貴方・・・

私を心配して、ここまで
走って来てくれたんだね。

「一人で帰れるか?
 いずるも、俺も
 授業があって
 送って行ってやれない・・」
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